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原発性手掌多汗症について
一般皮膚科
暑い日が続いていますね。
みなさん体調は崩されてないでしょうか。
〔手あせ〕や〔わき汗〕など汗が気になることはありませんか❓
今回は〔手あせ〕【原発性手掌多汗症】と【塗り薬】についてのお話です👩🏻⚕️
【原発性手掌多汗症】とは
特に病気などの明らかな原因がないにも関わらず、手のひら(手掌)に日常生活に支障をきたすほど、たくさんの汗が出てしまう状態です。
【原発性手掌多汗症の診断基準】
手の多汗症状が6カ月以上続き、以下の6症状のうち2項目以上当てはまる場合、【原発性手掌多汗症】と診断されます。
・最初に手の多汗症が出たのが25歳以下
・左右の掌に汗をかく
・睡眠中は発汗が止まっている
・1週間に1回以上、手の多汗症状がみられる
・家族に同じ症状の方がいる
・手汗のために日常生活に支障をきたしている
原発性手掌多汗症の患者さんは国内で約493.1万人いると推測され、決して珍しくはありません。
多くは10代頃(平均発症年齢13.8歳)に症状が現れはじめ、学校生活にも支障をきたしていることがあります。
また、治療法があることの認識が広がっていないために、成人になっても手あせのために困っている方が大勢いると考えられます。
【原発性手掌多汗症の治療法】
発汗を抑える主な治療方法として、塗り薬・注射薬・抗コリン経口薬・イオントフォレーシス・手術などがあります。
治療について事前説明を受け、医師と十分に相談しながら治療を進めていきましょう。
塗り薬
・アポハイドローション:手のひらに塗るお薬です。発汗を促す物質をブロックします。
・塩化アルミニウム外用薬:手のひらに塗るお薬です。汗の出口を塞ぎます。
注射薬
・ボツリヌス毒素局注療法:手のひらに注射するお薬です。複数ヶ所注射をします。
発汗を促す物質をブロックします。
抗コリン経口薬
飲むお薬です。発汗を促す物質をブロックします。
イオントフォレーシス
手のひらを水中、または濡れた布の上に置いて行います。
水中で発生させた水素イオンが汗の出口を小さくします。
手術
発汗に関わっている神経の節を切除または焼灼します。
【原発性手掌多汗症】の塗り薬〔アポハイドローション〕について
アポハイドローションは日本で初めて【原発性手掌多汗症】に対して保険が認められた外用薬です。
アポハイドローションは手のひらの皮膚から吸収され、皮膚の下にある交感神経から出される発汗を促す物質をブロックすることで、過剰な発汗を抑えることが期待されます。
アポハイドローションは1日1回就寝前に手のひらに塗るお薬です。
お薬を塗ったあとは、起床後まで手を洗わないようにしてください。
アポハイドローションの使い方
1:お薬を塗る前に、手のひらの水分などをよく拭いてください。
2:手のひらにお薬を適量出してください。(1回分の目安は5プッシュです)
3:左右の手のひらに均等に広げます。
4:お薬を塗ったまま、就寝します。
5:起床後は、手を流水でよく洗ってください。
当院では【手あせ】だけでなく、【わき汗】の治療も行っています。
汗でお困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。
以前のブログにも【多汗症について】お話していますので、そちらもご覧ください。
当院では、皮膚科の他にも内科・小児科も診察しております。
予約なしで診察を受けていただけます。
お気軽にご相談ください。