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高尿酸血症・痛風の治療と注意点について
内科・小児科
こんにちは😁
暑い日が続いていますね☀️
熱中症にならないように気温の調節や、水分摂取をこまめにおこないましょう🤗
今回は前回に引き続き【高尿酸血症・痛風】についてのお話です。
高尿酸血症・痛風と言われたら。。。
【食事】
・総カロリーを制限する
・標準体重にコントロールする
・乳製品を多くとる
肥満の人ほど血清尿酸値が高く、体重が下がれば血清尿酸値も下がっていくことが知られています。
したがってカロリーの摂りすぎに注意し、肥満を避け、標準体重にコントロールすることが重要となります。
また、体重のコントロールは高尿酸血症に対してだけではなく、高血圧症や脂質異常症(高脂血症)などの合併症の治療や予防にもつながります。
また、プリン体を大量に含む食品の中で、肉類・内臓類・魚介類の取り過ぎは高尿酸血症・痛風になりやすいことが知られています。
しかし最近、同じプリン体食品でも干ししいたけなどの野菜類は、ほとんど影響しないことがわかりました。
低脂肪乳製品や大豆などは、継続的にとると痛風の予防になるという報告もあるので、意識してバランスよくとるようにしましょう。
アルコールはどんな種類でも飲み過ぎると確実に血清尿酸値を上げます。
これは、アルコールが尿酸の産生を高めたり、尿酸の排泄を抑制するために起こります。
また、お酒に含まれるプリン体が原因になることもあります。
お酒を飲む人と、休肝日を設けている人を比較してみると、アルコールの全体量は同じでも、毎日飲む人の方が血清尿酸値が高いことが知られています。
なるべくお酒を飲まない日を設けるようにしましょう。
いずれにしても、食べ過ぎ・飲み過ぎは避けましょう。
【運動】
肥満を避けるためにも、適度な運動は必要です。
水泳・軽いジョギング・散歩・サイクリングなどの有酸素運動は肥満防止の面からも必要です。
自分に合った運動を定期的に行いましょう。
しかし、激しい運動(無酸素運動)は逆に血清尿酸値を上昇させるので避けましょう。
また、運動により大量の汗をかき、そのままにしていると血液が濃くなって血清尿酸値が上がったり、尿が濃くなって尿酸が溶けにくくなったりします。
汗をかいたら、水分を十分にとるようにしましょう。
脂質異常(高脂血症)や高血圧などの生活習慣病と合併しやすいので注意が必要です。
血清尿酸値が高いひとは、そうでない人に比べて脂質異常症(高脂血症)の割合が高く、血液中のコレステロールや中性脂肪が多いことがわかっています。
また、高血圧症・脳血管障害・虚血性心疾患との合併が多いこともわかっています。
高尿酸血症・痛風だからといってこれらの病気になるというわけではありませんが、かかりやすい体質だということは言えるので、注意が必要です。
このように血清尿酸値はいろいろな病気のマーカーになりますので、定期的にチェックすることが必要です。
【痛風発作が起こったら】
発作が起こった部位は、赤くはれて熱を持ちます。
このような場合は、患部を心臓より高い位置に保ち、冷やすと痛みが軽減されます。
温めたり、マッサージしたりすると、かえって悪化するので避けましょう。
発作の起こり始めには患部がむずむずしたり、腫れぼったくなったりする場合があります。
この前兆候にはコルチヒンを1錠服用すると発作を防ぐことができます。
しかし、コルヒチンは起こってしまった発作にはあまり効果が期待できません。
また、大量に長期服用すると重大な副作用を引き起こしますので注意が必要です。
痛風発作が起こったら、インドメタシン、オキサプロジン。プラノプロフェン、ナプロキセンなどの消炎鎮痛薬を発作の間だけ短期間服用します。
痛風発作は通常1~2週間でだいたいおさまりますので、消炎鎮痛薬を長期服用し続けることはありません。
【高尿酸血症の治療】
尿酸値を下げる薬で血清尿酸値をコントロールします。
食事の調節やアルコール制限などをしても血清尿酸値が高い人は薬物療法を行こないます。
血清尿酸値を下げる治療は、痛風発作の痛みをとるだけの対症療法に対し、高尿酸血症・痛風そのものを改善する根本療法となります。
尿酸値を下げる薬はタイプによって使い分けます。
自分の高尿酸血症のタイプにあてはまる薬を飲むことによって、効率よく治療することができます。副作用の発症を抑えることにもつながります。
高尿酸血症は長期間かけて治療しましょう。
薬によって血清尿酸値は正常に戻ります。
しかし、高尿酸血症そのものは非常に治りにくい病気なので、薬を飲むのをやめると、だいたい2週間でもとの高尿酸血症の状態にもどってしまい、長い間放置されると尿酸塩の沈着による合併症状の恐れがあります。ですから、根気よく薬を飲み続けることが大切です。
【治療中の注意点】
自分の勝手な判断で服用をやめないようにしましょう
もし勝手に薬の服用を中断していて痛風発作が起きたら、すぐに医療機関に行き、尿酸値を下げる薬の服用を中断していたことを医師に伝え、適切な処置を受けましょう。
・服用中の薬を医師に伝えましょう
・何か異常があったら医師に相談しましょう
・尿酸値を下げる薬を飲み始めてから発作が起こることもあります
痛風発作が再発するのは、関節などにたまっていた尿酸が溶けてなくなる途中だからです。治療を始めて半年間は発作が起こることもあります。このような場合は尿酸値を下げる薬を飲みながら、痛みをおさえる消炎鎮痛薬をあわせて飲みます。尿酸値を下げる薬の服用を中断すると発作がひどくなる可能性があるので注意しましょう。
【尿路管理とは】
尿酸が尿に溶けやすくするために行います。
尿酸は尿に溶けた状態で排泄されますが、尿が酸性だと非常に溶けにくくなるという性質を持っています。そのために次のような尿路管理が必要となります。
・水分(お茶や水)を多くとって尿の量を増やしましょう
健常な人の尿量は1日1〜1.5リットルぐらいですが、高尿酸血症や痛風の患者さんは尿量を1日2リットルぐらいにするとよいと言われています。重度の腎障害や心臓病などで水分の制限をされている人以外は、お茶を飲んだり、多めの水で薬を飲むなど、工夫するとよいでしょう。
・尿をアルカリ化にしましょう
尿酸は、中性〜アルカリ性の尿には溶けやすい性質を持っています。尿が酸性の人は、尿をアルカリ化する薬があるので、アルカリ性に近い状態(pH6.2〜6.8)にしましょう。また、野菜、海藻、牛乳などのアルカリ性食品を食べるように心がけましょう。
日常生活の注意点として
・標準体重を保つ
・食事は総カロリーに気をつけ、乳製品を多くとる
・お酒は控えめにする
・水分を多くとる
・適度な運動をする
・医師の指示通りに薬の服用を続ける
・定期的に検査を受ける
当院では皮膚科・内科・小児科の診療を行っています。
何か気になることがあったらお気軽にご相談ください🤗