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帯状疱疹について

こんにちは。

少しずつ気温も高くなってきましたね🤗

今回は【帯状疱疹】についてのお話です。

 


 

【帯状疱疹】とは?

帯状疱疹は身体の中に潜んでいたヘルペスウィルスの一種【水痘・帯状疱疹ウイルス】によって起こります。

身体の左右どちらか一方に、ピリピリと刺すような痛みと、

これに続いて、赤い斑点と小さな水ぶくれが、帯状にあらわれる病気です。

この症状に由来して【帯状疱疹】という病名がつけられました。

 


 

〈水ぼうそうと帯状疱疹の関係〉

  • はじめて水痘・帯状疱疹ウイルスに感染したときは、水ぼうそうとして発症します。
  • 水ぼうそうが治ったあとも、ウイルスは体内の神経節に潜んでいます(潜伏感染)。
  • 加齢やストレス、過労などが引き金となってウイルスに対する免疫力が低下すると、潜んでいたウイルスが再び活動を始め、神経を伝わって皮膚に到達し、帯状疱疹として発症します。

 

 


 

〈発症年齢〉

  • 60歳代を中心に50歳代〜70歳代に多くみられる病気です。しかし、過労やストレスが引き金になるので若い人に発症することも珍しくありません。
  • 通常は一生に一度しか発症しません。免疫が低下している方を除くと再発することはまれです。

 


 

〈主な発症部位〉

  • 一般に、左右どちらか一方の神経に沿って、帯状にあらわれるのが特徴です。
  • 胸から背中にかけて最も多くみられ、全体の半数以上が上半身に発症します。また、顔面、特に目の周囲も発症しやすい部位です。

 

 


 

〈帯状疱疹の症状〉

 

・神経に沿って帯状にやや盛り上がった赤い斑点があらわれます。 その後、水ぶくれができます。

水ぶくれの大きさは栗粒大〜小豆大で、

ウイルスが原因となる水ぶくれの特徴として、中央にくぼみがみられます。

・皮膚と神経の両方でウイルスが増殖して炎症が起こっているため、皮膚症状だけでなく、強い痛みが生じます。

 

 

〈皮膚症状の経過として〉

赤い斑点のあらわれる数日〜1週間ほど前から、皮膚の違和感やピリピリ感などの神経痛を伴うことがあります。

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その後、強い痛みを伴い、身体の片側の神経に沿って帯状にやや盛り上がった赤い斑点があらわれます。

軽度の発熱や、リンパ節の腫れなどがみられることもあります。

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続いて赤い斑点上に水ぶくれがあらわれます。

水ぶくれは破れてただれた状態となり、かさぶたへと変わります。

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皮膚症状が治ったあとも、後遺症として帯状疱疹後神経痛が残ることがあります。

 

 

 

〈合併症〉

一般的な合併症として、発熱や頭痛が見られることがあります。

また、顔面の帯状疱疹では、角膜炎や結膜炎などを起こすことがあります。

その他の合併症として、まれに耳鳴りや難聴、顔面神経麻痺などが生じることがあります。

これをラムゼイ・ハント症候群と呼びます。

 


〈気をつけるべき後遺症〉

通常、皮膚症状が治ると痛みも消えますが、その後もピリピリするような痛みが持続することがあります。

これを帯状疱疹後神経痛といいます。

これは急性期の炎症によって神経に強い損傷が生じたことによって起こります。

 

・急性疼痛は、皮膚の炎症によるものですが、帯状疱疹後神経痛は神経の損傷によるものです。

・帯状疱疹後神経痛が残った場合は、ペインクリニックなどで専門的な治療が必要となる場合があります。

・(皮膚症状が重症)(夜も眠れないほど強い痛みがある)(高齢者)の人は帯状疱疹後神経痛が残る可能性が高いため、注意が必要です。

 


〈帯状疱疹の治療〉

治療は抗ヘルペスウイルス薬を中心に行われます。

抗ヘルペスウィルス薬はウイルスの増殖を抑えることにより、急性期の皮膚症状や痛みなどをやわらげ、治るまでの期間を短縮します。

さらに合併症や後遺症を抑えることも期待されます。

また、必要に応じて、炎症鎮痛薬が使われたり、痛みに対して神経ブロックという治療が行われることがあります。

抗ヘルペスウイルス薬の飲み薬は、効果があらわれるまでに2日程度かかります。

服用してすぐに効果があらわれないからといって、服用量を増やしたり、途中でやめたりしないで、指示通りに服用してください。

抗ヘルペスウィルス薬は、発病早期に服用を開始するほど、治療効果が期待できます。

帯状疱疹の特徴的な症状を自覚したら、できる限り早く医師にご相談ください。

 


 

〈日常生活の注意〉

  • できる限り安静にしましょう

   帯状疱疹は疲労やストレスが原因となり、免疫力が低下した時に発症します。

   十分な睡眠と栄養をとり、精神的・肉体的な安静を心がけることが回復への近道です。

 

  • 冷やさないようにしましょう

   患部が冷えると痛みがひどくなります。

   患部は冷やさずに、できる限り温めて血行を良くしましょう。

   ただし、使い捨てカイロや温湿布薬は、やけどやかぶれに注意して使いましょう。

 

  • 水ぶくれは破らないように気をつけましょう

   水ぶくれが破れると、細菌による感染が起こりやすくなります。

   細菌による化膿を防ぐためにも、患部は触らないようにしましょう。

 

  • 小さな子どもとの接触は控えましょう

   帯状疱疹が他の人にうつることはありません。

   ただし、水ぼうそうにかかったことのない乳幼児には水ぼうそうを発症させる可能性があります。

 


帯状疱疹は早期に適切な治療を行うことで、症状を軽くし、合併症や後遺症である帯状疱疹後神経痛のリスクを減らすことができます。

帯状疱疹かなと思ったら、早めにご相談ください。