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アトピー性皮膚炎について 〜スキンケア〜

 

こんにちは🤗

毎日暑いですね💦

こまめに水分補給し、熱中症にはお気をつけください⛱

 


 

前回までは【アトピー性皮膚炎の原因・症状・治療】についてお話してきました。

今回はスキンケアについて具体的にお話したいと思います。

 


 

【スキンケアについて】

皮膚には、水分の蒸発や外からの刺激やアレルゲンの侵入を防ぐバリア機能があります。

アトピー性皮膚炎では、皮膚のバリア機能の低下が発症に深く関わっていると言われています。

アトピー性皮膚炎には固有の乾燥皮膚(アトピックドライスキン)が存在すると考えられています。

このような乾燥皮膚では水分を保持するセラミドなどの保湿成分が減少し、角層が剥がれてきて、すき間ができます。

その結果、外からの刺激を受けやすくなり、かゆみを起こしやすく、掻くことによってさらに皮膚のバリア機能が破壊され、湿疹が生じます。

アトピー性皮膚炎の方にとってスキンケアは重要な治療のひとつです。


 

【清潔について】

皮膚についた刺激物などを落とすため、シャワーや入浴で皮膚を清潔に保つことが大切です。

 

《シャワー・入浴時のポイント》

  • せっけんを使って皮膚表面の脂の膜(皮脂膜)にまぎれ込んだ汗や汚れを洗い落としましょう。ただし、強くこすらないようにしましょう。
  • ナイロンタオルの使用は避け、手または木綿の柔らかいタオルでやさしく洗いましょう。
  • 垢こすりのように角質まで落とす必要はありません。
  • 湿疹があるところは石けんを泡立てて、手で優しく洗うようにしましょう。
  • せっけんやシャンプーは洗浄力が強すぎるものは避け、低刺激のものを使いましょう。
  • 皮膚表面の汚れが落ちない場合は、ふつうの石けんを使ってもよいでしょう。
  • 石けんやシャンプーをつけたあとは、よく洗い流すことが肝心です。
  • 首の後ろ(襟元)はシャンプーが残りやすいので、特に注意しましょう。
  • お湯の温度は熱すぎるとかゆみがひどくなるため、40℃程度のぬるめがよいでしょう。
  • 乳児は成人よりもお湯の温度を高いと感じるため、成人がぬるめと感じる温度でよいでしょう。
  • 長湯や頻回の入浴は、皮膚にもともとある保湿成分である角質細胞間脂質や天然保湿因子が流れ出てしまうため、避けましょう。
  • 入浴剤・沐浴剤は保湿効果があるものがよいですが、硫黄分を含む入浴剤は皮膚を乾燥させ、角質をはがす作用があるため避けましょう。
  • 体を拭く時は、皮膚に刺激を与えないようやわらかい木綿のタオルでこすらずに押さえるようにしましょう。

 

《ふんわりとした泡の作り方》

  1. 容器にお湯を少し入れ、石けん水を作ります。
  2. 手で石けん水を混ぜ、ふんわりとした泡立ちになるまで空気を入れていきます。
  3. きめ細かい泡で体を洗いましょう。

 

 

《乾燥予防》

バリア機能が落ちた乾燥皮膚では、外からの刺激に過敏になるとともに、アレルゲンや微生物などが侵入しやすくなるため、スキンケアでバリア機能を回復することが大切になります。

清潔にすることばかり気をとられて洗いすぎると、皮脂・セラミドなどの角質細胞間脂質、尿素やアミノ酸などの天然保湿因子を失ってしまうため、皮膚が乾燥します。

この『保湿』と『清潔』の2つのスキンケアは相反する面があるため、入浴後、まだ皮膚の角層に水分が残っているうちに保湿剤をていねいにぬり、水分をとじこめるようにすることが非常に大切です。


 

【かゆみについて】

アトピー性皮膚炎は強いかゆみがあるのが特徴です。

かゆみが起きないようにすることと、かゆいときにどのように対処するかが重要です。

 

どうしてかゆみが起こるの?

かゆみが起こる原因ははっきりしていませんが、皮膚に炎症(湿疹)があると、そこに集まってくる血液の細胞が様々なかゆみを引き起こす物質を出すと言われています。

 

どんな時にかゆみが起きやすいの?

夜ふとんにはいって温まった時や入浴後などに、かゆみが強くなることが多くあります。また、辛いものを食べた時、アルコールを飲んだ時などに、血管が広がってかゆみを起こしやすくなります。

 

どうして掻いてはいけないの?

掻くことが悪い理由は、掻くことにより皮膚を壊し、壊れた皮膚はバリア機能がないため、皮膚の炎症を起こす物質が簡単に入ってきて、症状がさらに悪くなるからです。

症状が悪くなると、さらにかゆくなってかいてしまいます。

この繰り返しによってアトピー性皮膚炎がどんどん悪くなるという悪循環が起きるのです。

 

かゆい時はどうすればよいのでしょうか?

 

*適度に冷やす

氷枕などの冷却剤を、かゆい部分に当てることにより、かゆみがおさまることがあります。

ただし、18〜26℃くらいが目安です。

18℃以下の場合は、一時的に気持ちよく感じますが、後からかえってかゆくなることがわかってきました。

冷却剤を使用する時には、冷凍庫から出して、タオルで包んで体に当てると、ちょど良いでしょう。

 

*かいてしまっても、刺激が少なくなるような工夫をする

長袖を着る

ガーゼ・包帯で覆う

爪を切る

手袋をして寝る  などの工夫をしましょう。

 

*室温調節

適温を心がけましょう。

 


 

今回は【アトピー性皮膚炎のスキンケア】についてお話しさせていただきました。

また次の機会に【アトピー性皮膚炎の日常生活】についてのお話させていただきます。


暑いので、汗をかいたり、日焼けをしたり…

虫にさされたり、

足がむれてしまったり…

などなど。

皮膚トラブルがおきやすい季節です。

皮膚のこと・それ以外の事でも気になることがありましたら、お気軽にご相談ください🤗