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アトピー性皮膚炎について 〜治療〜

 

こんにちは😃

 

気温が高い日が続きますね。

そろそろ梅雨あけでしょうか。。。

水分をしっかりとり、熱中症には十分お気をつけください。

 


 

以前にアトピー性皮膚炎の原因と症状についてお話しました。

今回はアトピー性皮膚炎の治療についてお話したいと思います。

 


 

【アトピー性皮膚炎の治療について】

治療の最終目標は通常の社会生活を送るのに支障がない程度に、上手にアトピー性皮膚炎をコントロールできるようにすることです。

そのためには、医師・看護師との良好な信頼関係のもと、患者さん(家族も含めて)自身がこの病気を十分に理解して、積極的に治療に参加していこうとする気持ちを持つことが重要になります。

適切な治療を続ければ、症状を上手にコントロールできます。

上手にコントロールしながら、気長に治療を続けることが大切です。


 

【治療の柱】

薬物療法とスキンケアを正しく行うことで、ほとんどの場合症状をコントロールすることが可能になります。

その時に大事なことは、自分自身で治そうとする気持ちと、治療を続けていこうとする気持ち、それを支える主治医との関わりです。

 

〔スキンケア〕

日頃から皮膚の防御機能が落ちているため、保湿や皮膚を清潔に保つためのスキンケアが必要です。

 

〔薬物療法〕

湿疹をよくするステロイド外用薬、タクロリムス軟膏を中心として、かゆみを軽くするために飲み薬の抗ヒスタミン薬などを使います。

 

〔悪化因子への対策〕

一人ひとりに応じた原因・悪化因子をみつけ出し、可能な範囲で対策することが必要です。

 

〔精神的サポート〕

患者さんやご家族への精神的サポートも重要です。

医師や看護師も力になりますので、何か不安に思うことなどがあれば、相談しましょう。


 

【薬物療法】

 

〔飲み薬(内服薬)について〕

アトピー性皮膚炎でよく処方される飲み薬には、かゆみを軽くする抗ヒスタミン薬があります。

抗ヒスタミン薬の中には飲むと眠気やだるさを起こすものもあります。眠気が仕事や学業などの障害となることもありますので、注意が必要です。

最近では眠気やだるさが起きにくい抗ヒスタミン薬もありますので、医師に相談しましょう。

 

シクロスポリンが16歳以上のアトピー性皮膚炎の治療薬として使用できるようになりました。

シクロスポリンは現在行っている治療を継続しても十分な効果が得られない、強い炎症を伴う皮疹が広い範囲にある、かゆみが強く、日常生活に支障があり普通の生活ができないといった症状のある患者さんに使用されます。

アトピー性皮膚炎の治療に精通している専門の医師のもとで使われる薬ですので、医師にご相談ください。

 

〔ぬり薬(外用薬)について〕

アトピー性皮膚炎でよく処方されるぬり薬には、ステロイド外用薬・タクロリムス軟膏・保湿薬があります。

塗り薬は毎日しっかりぬらなければ、十分な効果が得られません。

医師の指示に従って適切な治療を行い、上手に症状をコントロールしていくことが大切です。

 

ステロイド外用薬は、皮膚炎(湿疹)をおさえるために、なくてはならない薬剤です。使用方法・量を守れば、全身的な副作用を起こすことはほとんどありません。

 

タクロリムス軟膏は使い始めに、一時的に皮膚の刺激症状(ほてり・ヒリヒリ感・かゆみ)が出ることがあります。その時は、まずステロイド外用薬を短時間使用してからタクロリムス軟膏を使用します。

 

湿疹を上手にコントロールするためには、ステロイド外用薬とタクロリムス軟膏の性質を十分に理解した上で、二つをうまく組み合わせて使うことが重要です。

そのため、医師の指示に従って、適切に使用するようにしましょう。

 

〔保湿薬について〕

保湿薬は皮膚のバリア機能を高め、アトピー性皮膚炎の悪化を防ぐのに重要です。また、アトピー性皮膚炎の症状がよくなっている状態を長く保つことができます。


 

【ぬり薬のぬり方について】

基本的には軟膏は保湿が高く、薬の効果が現れやすいため、よく使われます。しかし、軟膏はベトベト感があるため、それが気になる場合はクリームを使用します。

クリームは使用感がさっぱりしているのですが、保湿効果は薄れます。

頭部の毛髪があるところは、ローションを使います。

 

シャワーやお風呂上がりにぬる時は、皮膚が十分水分を含んでいるうちに早めにぬりましょう。

 

使用量については、FTU(フィンガー ティップ ユニット)というFTU(フィンガー ティップ ユニット

 

1FTU(フィンガー ティップ ユニット)= 成人の人差し指の第一関節に乗せた量 = 約0.5g

 

ローションの場合は 1円玉大=約0.5g  です。

 


 

【部位別にみた軟膏の使用量の目安】

 


 

ぬり薬は症状・部位によって剤形を使い分けることがあります。

医師の指示に従って、きちんとぬりましょう。

 


 

今回は【アトピー性皮膚炎の治療】についてお話しさせていただきました。

またの機会に【アトピー性皮膚炎のスキンケアと日常生活】についてのお話させていただきます。

 


皮膚のこと・それ以外の事でも気になることがありましたら、お気軽にご相談ください🤗